「長崎港駅」は 出島ワーフの東側 県農協会館や長崎税関付近にあった
大正12年 長崎ー上海間に 定期航路が開設
昭和5年 長崎駅から線路が延長され 出島岸壁の近くに 「長崎港駅」が開業
そして 昭和18年 相次ぐ船の遭難で 航路が廃止となり 駅も旅客営業を停止
その後 貨物線として 利用されていたが 昭和57年 長崎臨港線は 廃止
長崎文献社発行 本田貞勝著 コラム長崎散歩 64P より 抜粋
上記のように 「長崎港駅」は 出島ワーフの近くにあった事は わかりますが
現在の地図で どこにあったのかを示した資料は ないようです
そこで 私が持っている地図と ネットで見つけた地図などを合成してみました
その前に 関連資料として 出島ワーフの近くで見られる 古写真の紹介です
2017’10/27 10h00m
長崎駅と長崎港駅を結んだ 長崎臨港線のモニュメントです
大きな車輪と2本のレールが 置かれています
モニュメント前の中島川には 鉄橋が架かっていました
写真は 鉄橋と SLです
奥に 「長崎港駅」が あるはずです
2017’10/31 09h58m
出島ワーフ北側にある 出島岸壁の解説板です
出島岸壁の 「長崎丸」と「上海丸」
現在の 出島岸壁付近の空撮画像に
過去の 出島岸壁と長崎港駅の輪郭を 合成しました
オレンジの線は 長崎臨港線です 左方向に 長崎駅があります
途中で分岐して 大浦の松が枝橋付近まで続く線は
戦後 1949年(S24)に 設けられたそうです。
出典
空撮画像は 国土地理院の空中写真閲覧サービスを利用しました
2010年5月8日撮影
出島岸壁の輪郭線は 日本地図センター
地図で見る長崎の変遷 1924(大正13)年頃の長崎 2万5千分1 から
「長崎港駅」の輪郭線は
スタンフォード大学図書館所蔵の 5万分の1地形図「長崎」から
昭和九年三月二五日 発行
出島岸壁は 大正13年(1924)に完成したそうです
合成地図を見ると 岸壁の大きさが 現在とほとんど変わっていないのに驚きました
「長崎港駅」が あった場所は 以前は駐車場でした
そして 4、5年ほど前に 北側にビルが建てられ
残りの南側も 去年ぐらいからビル建設が始まり まもなく完成のようです
2017’11/01 09h51m
「長崎港駅」跡に建っている ふたつのビルです
駅舎は この水路付近に 建っていたのでしょうか